・売上に悩んでいるお店がやりがちな対策
私たちのような小さなお店が利益を増やすには、まず売上を伸ばすことが先決ですよね。
売上を伸ばす時に、メニュー数を増やすという方法を取るお店があります。
品数を増やせば、本当に売上は伸びるのでしょうか?
(季節モノ商品はアリ)それ以外の場合、私は基本的に売上を伸ばすためにメニューを増やすということはオススメしていません。
商品数を増やせば、売上が伸び利益が増えると思っている方がいますが、期待とは逆になることも有ります。
あまりにも商品数が増えると、お客様はどれを選んでいいのか迷って、「ん…もういいや…」と購買意欲が減退してしまうということが有ります。
そして、私たちの小さなお店には、メニューを増やすということは、そのぶん負担も増えてくるということです。
メニュー数を増やすという方法は見誤ると大失敗するかもしれませんので、ここはしっかりと判断してから実行するべきところなのです。
・お客様の要望をメニューに取り入れ多種多様にしてみたら
夫婦2人で営んでいる和食がメインのお店。
売上を伸ばすために、メニューにパスタを追加しました。「締めに人気!和食屋のパスタ!!」みたいな感じのメニュー。最後に1品追加の狙いなんでしょうね。
「A5ランク〇〇牛のサーロインステーキ」や「特選ロースカツ定食」、「人気のえびチリ」のメニューもありました。
このお店オープン当初は和食のみだったのですが、時間とともにメニューが増えていき、結果どうなったかというと、料理が出てくるまでの時間が異常に遅くなりました。
そしてなにが売りのお店なのかわからなくなり、和食が食べたくて行ったのに、隣の席からイタリアンの匂いがプンプンしているみたいなね。
お客様が減ると、注文数も減りますよね。そうすると、食材ロスもね…大変ですよねメニューが多いと…
大手チェーン店の居酒屋さん以外は、メニューを増やしすぎると危険です。
売上を伸ばすためにお客様の要望を取り入れてメニューを増やしたら、お客様が減ったお店の話。
・テイクアウト専門店が売上を伸ばすためには
小さなお持ち帰りのテイクアウト店は、メニューを増やすのではなく、逆に絞って減らすことの方が効果的な場合があります。
・鯛焼き屋の事例
あずき、カスタード、チョコレート、抹茶クリーム、紅いも餡、クリームチーズ、塩キャラメル、と種類が豊富なお店をやっていました。この店の売上の7割が、あずき、カスタード、チョコレートなのです。後の3割が他の4種類の餡です。そこで上位3種類だけに絞って他の商品を止めてみた。売上的には変わらず支障は無し。3種類に絞った結果、売上の7割があずき、2割がカスタード。なのでチョコレートを止めました。あずきとカスタードの2種類にしてみた結果、あずきにこだわった鯛焼き専門店として売上アップ。
・和菓子屋の事例
定番の日持ちする饅頭から生菓子まで、常時15〜20種類ほど並べていました。売れ筋上位3品ほど、自分が売りたい商品3品ほど、と商品アイテムを半分に減らしてみた結果、商品管理が劇的に楽になり、ロスが減りました。売上もしっかりと伸ばすことに成功しました。
テイクアウト店が売上を伸ばすためには、メニューを増やすよりも絞った方が有効な場合が多いのです。
・売上げの約7割はこの商品で決まりです!!
私たちのような小さなお店は、そもそも豊富なメニューがある訳ではありません。
だからすぐにわかると思いますが、人気メニュー2〜3品ぐらいで全体売上の7割近くありませんか?
この売上の7割近くをとっている商品と、自分がどうしても売りたい商品だけに絞る。
商品を絞ることによるメリットはたくさんあります。
製造効率、廃棄ロスの軽減、商品価値の向上、オペレーションなど、集中的にやることでどんどん磨きがかかります。
そして、販売方法にこだわり「お客様が欲しい、買ってみたい」という売り方をすることで、無駄にメニュー数を増やすよりも確実に売上は伸びます。
お店の利益を増やすためには
1・売上を伸ばす
2・余計なアイテムを減らす
この2つが重要なのです。
売れている人気商品と、1日に数個しか出ない商品の仕分けからはじめてみてはいかがでしょうか。
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